グリセリンとは?効果・ニキビとの関係・グリセリンフリーが注目される理由を3分で解説

一言でいうと

グリセリンは、水分を引き寄せて肌のうるおいを保つ代表的な保湿成分です。

期待できる効果

  • 肌の水分を保つ
  • 乾燥を防ぐ

グリセリンは、水分を引き寄せて保持する性質を持つ保湿成分です。
皮膚にもともと存在するグリセリンは、角層の水分量や肌のバリア機能にも関係しています¹。

また、アトピー性皮膚炎の人を対象に、20%グリセリンを含む保湿剤を4週間使用したヒト試験では、角層の水分量の改善が確認されています⁵。

成分について

グリセリンは、化粧品で古くから使われている保湿成分です。
水となじみやすく、水分を引き寄せて保持する保湿剤として使われます。

CIR(Cosmetic Ingredient Review)では、化粧品における主な役割として、保湿剤や皮膚コンディショニング剤などが挙げられています⁴。
化粧水や美容液、乳液、クリームなど幅広い製品に配合されています。

なぜ「グリセリンフリー」が注目されているの?

「グリセリンフリー」とは、グリセリンを配合していない化粧品のことです。
ニキビとの関係を気にして、グリセリンを避けたいと考える人もいます。

ただし、グリセリンフリーだからニキビができにくい、反対にグリセリン入りだからニキビができやすい、と一律には判断できません。
ニキビが気になる場合も、グリセリンの有無だけではなく、製品全体の処方や自分の肌との相性を見る必要があります。

グリセリンはニキビの原因になるの?

グリセリンが化粧品に入っているだけで、ニキビの原因になるとは確認されていません。

1978年の研究では、ニキビのある人の皮膚表面に存在するグリセリン量が調べられました。
その結果、グリセリンが当時の Propionibacterium acnes(現在のアクネ菌:Cutibacterium acnes)の基質になる可能性が示唆されています²。
ただし、この研究はグリセリン配合化粧品を使うとニキビが増えることを調べた試験ではありません。

また、2025年には、化粧品成分と C. acnes の増殖を調べた培養実験が行われています。
この研究では、10%のグリセリンで試験したすべての C. acnes 株の増殖が抑制されました³。
ただし、これは培養実験です。
グリセリン配合化粧品の使用によって、実際のニキビが増減するかを調べた試験ではありません。

そのため、現在の研究から「グリセリンはアクネ菌を増やすからニキビができる」と単純に結論づけることはできません。

グリセリンは危険な成分?

CIRでは、グリセリンについて動物試験やヒト試験などをもとに安全性が評価されています。
その結果、化粧品で想定される使用方法や濃度の範囲において安全と結論づけられています⁴。

ただし、これはすべての化粧品で、すべての人に肌トラブルや刺激が起こらないことを保証するものではありません。

まとめ

  • グリセリンは、水分を引き寄せて肌のうるおいを保つ代表的な保湿成分。
  • グリセリンを使わない「グリセリンフリー」の化粧品もある。
  • 現在の研究から、グリセリン配合化粧品がニキビの原因になるとは断定できない。
  • 培養実験では10%グリセリンによるアクネ菌の増殖抑制が報告されているが、実際のニキビへの影響は判断できない。
  • CIRでは、化粧品で想定される使用方法・濃度の範囲で安全と評価されている。

関連成分

参考文献

1. Fluhr JW, Darlenski R, Surber C.(2008)
Glycerol and the skin: holistic approach to its origin and functions.
British Journal of Dermatology
PubMedで確認する

2. Rebillo T, Hawk JL.(1978)
Skin surface glycerol levels in acne vulgaris.
Journal of Investigative Dermatology
PubMedで確認する

3. Funatsu O, et al.(2025)
Effects of common cosmetic ingredients on growth of dominant human skin inhabitant Cutibacterium acnes.
Anaerobe
PubMedで確認する

4. Becker LC, et al.(2019)
Safety Assessment of Glycerin as Used in Cosmetics.
International Journal of Toxicology
PubMedで確認する

5. Breternitz M, et al.(2008)
Placebo-controlled, double-blind, randomized, prospective study of a glycerol-based emollient on eczematous skin in atopic dermatitis: biophysical and clinical evaluation.
Skin Pharmacology and Physiology
PubMedで確認する