ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムとは?効果・危険性を3分で解説

一言でいうと

ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムは、肌や髪にとどまりやすく加工された保湿成分です。

期待できる効果

  • 肌のうるおいを保つ
  • 洗い流したあともうるおいを保つ

ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムにあたる「カチオン化ヒアルロン酸」を使ったヒト試験があります。
22人を対象とした試験では、洗い流した6時間後にも、カチオン化ヒアルロン酸を使用した部位で肌の水分量の増加が確認されています¹。
研究では、この保湿作用には肌表面にとどまりやすい膜形成性が関係すると考えられています。

ただし、この研究で調べられたのは特定の低分子カチオン化ヒアルロン酸です。すべての配合製品で同じ効果が得られることを示した研究ではありません。

成分について

ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムは、ヒアルロン酸をプラスの電荷(カチオン)を持つように加工した成分です。

通常のヒアルロン酸は水との親和性が高いため、洗い流す製品では肌表面に残りにくい性質があります。
一方、カチオン化されたヒアルロン酸は肌表面にとどまりやすく、洗浄後にも保湿作用を発揮できるよう設計されています¹。
化粧水などのスキンケアだけでなく、洗浄料やシャンプーなどにも広く利用されています。

髪やシャンプーではどんな役割があるの?

ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムは、シャンプーやヘアケア製品にも使われています。
原料メーカーのキユーピーは、この成分を「吸着型ヒアルロン酸」として紹介し、ヘアケア用途において髪のしなやかさやツヤを補う目的で案内しています。

ただし、傷んだ髪そのものを修復する成分とまで断定できる十分な独立研究は、今回確認できませんでした。
そのため、髪については「表面にとどまりやすい保湿・コンディショニング成分」と考えるのが適切です。

ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムは危険な成分?

現時点では、この成分についてCIR(Cosmetic Ingredient Review)による最終的な安全性評価は確認できません。
CIRでは2026年の安全性評価の優先対象に選定されている段階であり²、現時点で「CIRによって安全性が確認された成分」とは言えません。

一方、キユーピーが公開している1%ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムを含む原料「ヒアロベール」のSDS(安全データシート)では、GHS分類による危険有害性は「該当しない」とされています³。
ただし、これはあくまで原料製品についての情報であり、CIRによる化粧品成分としての最終評価とは異なります。

まとめ

  • ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムは、肌や髪にとどまりやすく加工されたヒアルロン酸。
  • 洗い流したあともうるおいを保つ作用がヒト試験で報告されている。
  • シャンプーなどにも使われ、髪の保湿やコンディショニング目的で利用されている。
  • 髪そのものを修復するとまで断定できる十分な独立研究は確認できない。
  • CIRによる最終安全性評価はまだ確認できず、2026年の優先評価対象となっている。

関連成分

参考文献

1. Blanc Catala J, et al.(2024)
Evaluation of the hydrating benefits of a cationic hyaluronic acid: From biological evaluation to consumer home use trial.
International Journal of Cosmetic Science
PubMedで確認する

2. Cosmetic Ingredient Review(2025)
2026 Final Priority List
Cosmetic Ingredient Review
原典を確認する

3. キユーピー株式会社(2021)
ヒアロベール 安全データシート
キユーピー株式会社
原典を確認する